生産者紹介

ホーム>生産者紹介>イタリア>ロッカ・デッレ・マチエ

ロッカ・デッレ・マチエ
Rocca delle Macie

印刷

キャンティ・クラシコの新たな歴史を創る、情熱あふれる若きワイナリー

1973年、シエナに近いカステッリーナ・イン・キヤンティに設立された「ロッカ・デッレ・マチエ」は、何代にもわたる歴史を持つ由緒ある生産者たちが軒を連ねるこの地にあって、わずか40年足らずでキャンティ・クラシコのトップ・クラスの生産者の一つに昇りつめた、まさにサクセス・ストーリーを地で行く若きワイナリーです。

創業者

イタリア映画界の名プロデューサーとして名を馳せたイタロ・ツィンガレリ氏は、無類のワイン好きでもありました。彼は友人や家族たちを集めて自宅やレストランでワインと料理を味わうのを楽しみとしていましたが、ことワインについては中々彼が満足できるワインに出会う事が出来ないのを不満に思っていました。 いつしか彼は、自分の理想とする「食事に寄り添う自然な味わいのワイン」は自分の手で造るしかないと考える様になりました。
そしてついに、カステッリーナ・イン・キャンティ地区の一角にある地所「レ・マチエ(Le Macie)」の85ヘクタールの土地を購入し、「ロッカ・デッレ・マチエ」を立ち上げました。1973年の事です。 ぶどう畑は当初2ヘクタールのみでしたが、彼はぶどう畑を拡張し、ワイン造りに適したぶどうが収穫できる様になるまでスタッフと共に辛抱強く畑での作業を続けました。

1978年が初リリースとなった「ロッカ・デッレ・マチエ」のワインは、当初からその品質の高さが国内外で高く評価され、彼らは彗星のごとく現れたキャンティ・クラシコの新たな実力派としてがぜん注目を集める様になりました。彼らはその後急ピッチで畑を拡張して行きます。まずレ・マチエの近隣にあるサント・アルフォンソの地所を購入、1984年にはリゼルヴァ・ワインを生産するために11世紀からの歴史をもつフィッツィアーノの地所を購入、さらに1998年以降、マレンマ地区のモレリーノ・ディ・スカンサーノにカンポ・マッキオーネ、カーサ・マリアという2つの畑を購入しました。
現在彼らは合計600ヘクタール以上の土地を所有し、内200ヘクタール以上がぶどう畑として使われています。これらの畑は南西に面した標高200~600mの丘陵地帯にあり、土壌は主にガレストロと呼ばれる砂と泥炭を多く含む石灰層、粘土層からなり、サンジョヴェーゼを始めカナイオーロ、カベルネソーヴィニヨン、メルロー、マルヴァジア、トレッビアーノなどの栽培に適しています。

「ロッカ・デッレ・マチエ」の目覚ましい成功は、一方でテロワールを尊重し、そして一方でセラーでの技術革新を通して品質を向上させる事への一貫した取り組みによってもたらされました。彼らの畑では化学薬品、農薬等はほとんど使用せず、隠花植物による除草や、漢方薬から作られた殺虫剤で害虫を駆除する方法を採用し、またアブラムシ対策についてはチューリンゲン菌を使用した数少ないワイナリーの一つです。さらに肥料についても化学肥料は一切使用せず、ワイナリーで飼育している家畜の糞を寝かせて肥料として使用しています。作付面積あたりの収穫量を低く抑えるために徹底したぶどうの剪定を繰り返し行い、また夏にはぶどうがベストの状態で成熟できるよう、余分なぶどうの葉を間引く「キャノピー・マネージメント」の作業をこまめに行います。そして収穫は全て手作業、併せて厳格な選果を行い、最高の状態のぶどうのみを収穫します。ワインメーカーとセラー管理担当者のチームは、ぶどう畑で行われた厳格な仕事を引継ぎ、果汁を最適な状態で発酵させるための正確な温度コントロールを確実に行なう最先端の発酵設備と、最適な熟成を確実に行なう熟成設備とを兼ね備えた地下セラーで細心の注意を払って仕事を遂行します。またキャンティ・クラシコの醸造では柔らかな味わいの為にセメントタンクでの発酵と大樽での熟成にこだわっています。

こうして造られるワインはその品質を高く評価されています。ガンベロ・ロッソでも「キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ2009」が2012年、「キャンティ・ クラシコ・リゼルヴァ・フィッツィアーノ2010」が2013年にそれぞれトレ・ビッキエリを  獲得。また多くのミシュラン星付きレストランやホテルでオンリストされている他、ジャンニ・ブルガリを始め多くのセレブもマチエのワインを愛飲しています。また彼らは早くからアメリカのマーケットの開拓にも力を入れ、大手イタリアンレストランチェーン「オリーブ・ガーデン」でハウス・ワインとして採用されている他、国内のイタリアワイン市場で絶大な人気を誇っています。
彼らは一方でキャンティ・ワインの品質と地位向上にも尽力してきました。 19世紀に時のイタリア首相、リカソーリ男爵によってキャンティには白ぶどうを混醸する事が義務付けられました。そして20世紀に入るとキャンティの人気の高まりと共に生産エリアが拡張され、薄っぺらな味わいの粗悪な品質のワインも数多く出回るようになり、いつしかキャンティは安ワインの代名詞にまで落ちぶれてしまいました。 こうした流れに危機感をもった「ロッカ・デッレ・マチエ」を始めとするキャンティ・クラシコの生産者たちは法律に反旗をひるがえし、サンジョヴェーゼなどの黒ぶどうだけでキャンティを造るという行動に出ました 当然法律的には認められませんが、彼らの熱意は国内外から支持を集め、ついにイタリア政府をも動かし、1996年にキャンティを黒ぶどうのみで造る事を法律で認めさせたのです。

現オーナーのセルジオ・ツィンガレリ氏は、1985年よりワイナリーの経営に加わり、1989年に父イタロ氏から完全に経営を引き継ぎました。彼は父同様に常にワインの品質向上に腐心して「ロッカ・デッレ・マチエ」の名声を確固たるものとし、2009年にはキャンティ・クラシコ協会の副会長、そして2012年からは会長に就任、自らのワインだけでなくキャンティ・クラシコ全体の品質向上に尽力しています。
ワイナリーの入り口ではキャンティ・クラシコのシンボル、「ガッロ・ネロ」(黒い雄鶏)の像が訪れる人を出迎えます。 この像にはキャンティ・クラシコの造り手としての彼らの誇りが込められています。